Melting Pot of Thoughts

SaaSスタートアップのCTOです。思考の整理のため考えたことをメモとしてアウトプットしていくブログです。

組織論

暗黙知ははたして悪なのか?

”暗黙知”という言葉はたいていネガティブな文脈で使われます。 ”暗黙知”でGoogle検索すると、対義語の”形式知”について触れつつ「どうすれば暗黙知を形式知に転換できるか」についてのノウハウが書かれた記事がたくさん出てきます。 暗黙知(個人が持つ知識…

スクラムは積極的にカスタマイズして使うべき

有名な開発フレームワーク”スクラム”が、現代のアジャイル開発にもたらした貢献は多くの人が認めるところだと思います。 私自身も、スクラムの思想である「経験主義」「リーン思考」に強く影響を受けた人間の一人です。 私はスクラムの考え方自体はかなり好…

『How Google Works』を読んだ感想

『How Google Works 私達の働き方とマネジメント』という本を読みました。一昔前に話題になった記憶がうっすらある本で、調べてみたら2017年9月発行で4年半前に出た本でした。文庫本サイズでたまたまお手頃価格で書店に並んでいたので、購入して読んでみまし…

『ティール組織』より『ティール型チームで構成される階層型組織』

最近特にIT業界ではティール組織であることを標榜する会社がちらほら出てきているのを感じます。実際、ティール組織が目指す「セルフマネジメント」「ホールネス」「組織の存在目的」という目的は素晴らしく、今の世代の価値観に合う考え方です。 一方、大抵…

ボーイスカウトルールをあらゆることに適用する

プログラミングには”ボーイスカウト・ルール”と呼ばれる有名な格言があります。 ボーイスカウト達は「来たときよりも美しく」という原則を大事にし、キャンプした後は過去に他の人が出したであろうゴミも持ち去りキャンプ前よりもキレイにしようという文化が…

1 on 1のテーマは人により大きく異なる

"1 on 1"は色々な会社で行われている人気の制度で、今やノウハウが本にもネットにもたくさん落ちています。 よく言われている1 on 1の原則としては、以下のようなものがあるかと思います。 1 on 1は1 on 1を受ける人のためのもの 1 on 1をする人は話を傾聴す…

新規開発立ち上げ期におけるコードレビューの役割

どんな開発現場でもコードレビューは重要です。今の時代だとGithubのプルリクエストなどをベースとしたコードレビューは、開発の現場ではもはや必須ともいえる制度です。 ただ私はスタートアップでの立ち上げ期を経て、新規開発立ち上げ期においてはコードレ…

ポジティブなフィードバックは『できて当然のこと』にもするのが良い

先週ネガティブなフィードバックを活かす方法(以下記事)について書いてみたので、今週はポジティブなフィードバックを活かす方法について書いてみます。 前回記事 ポジティブなフィードバックは『称賛する』と同義です。ポジティブなフィードバックはネガ…

ネガティブなフィードバックを活かす方法

仕事においてフィードバックを受けることの大事さはおそらく誰もが認めるところだと思ってます。様々な組織において行われている1on1や評価面談などの制度も、フィードバックをすることで個人の行動をより良いものにしていくことが目的だったりします(もち…

1人目のエンジニアにかかる魔法とそれが解けるまで

プロダクトや機能をゼロから最初に作るエンジニアは、その作ったものを改善するフェーズにおいてまるで魔法がかかったように凄まじいパフォーマンスを発揮できます。今回はその話について書きます。 10xという名のバフ魔法 プロダクトを立ち上げた凄腕エンジ…

『多様性の科学』を読んで

『多様性の科学』という本を読みました。 読んだきっかけは、自身が勤めている会社が様々な企業出身者で構成されており女性比率も半分近くあるためでした。またSDGsなどの文脈で多様性というワードをよく見かけるようになったことも興味をもったきっかけの1…