Melting Pot of Thoughts

SaaSスタートアップのCTOです。思考の整理のため考えたことをメモとしてアウトプットしていくブログです。

在宅勤務というコンフォートゾーン

フル在宅勤務を2年ほど続けてみて、在宅勤務は良い意味でも悪い意味でも”コンフォートゾーン”だなと感じます。

 

コンフォートゾーン(Comfort zone)とは「快適な空間」を意味する言葉で、ストレスや不安が無く限りなく落ち着いた精神状態でいられる場所を指します。
通勤も必要なく、勤務時間や休憩時間をある程度柔軟に調整することができ、いつも慣れ親しんだ場所で邪魔が入ることなく仕事できる様は、まさにコンフォートゾーンといえます。

 

こういった場では、例えばプログラミングのように特に集中力を要する仕事などはすごく捗ります。集中を乱す要素もなく、集中が高まったタイミングで仕事にとりかかることができ、また集中力が低下してきたら他人の目を気にすることなく体を動かしたり休憩したりして集中力を復活させることができるためです。
これが”コンフォートゾーン”である利点です。

 

しかし”コンフォートゾーン”という言葉の元の意味は「快適でストレスがないため、成長が止まってしまう環境」という否定的なものです。
ストレスが無さすぎても有りすぎても成長のためにならず、適度なストレスこそは最もパフォーマンスを出すことができ成長を促す(下の図でいう”ストレッチゾーン”)という文脈で使われます。

画像引用元:https://motivation-up.com/motivation/comfortzone.html

 

例えば納期など仕事上でプレッシャーがかかることで在宅勤務であってもコンフォートゾーンから抜け出すことはできますが、トータルで見るとオフィス勤務よりもコンフォートゾーンへ陥っている時間は長いという体感です。
通勤すれば通勤途中の道すがらや会社内や就業後の飲み会などで受けられる様々な刺激が、在宅勤務では受けられないためです。
仕事の外で受ける風景やちょっとした会話のような何気ない刺激が、仕事自体のパフォーマンスに対しても重要だったんだなと、私自身在宅勤務をしてみて実感しています。

 

とはいえ人生の時間を有効に使える在宅勤務(通勤時間をゼロにでき、勤務時間を柔軟にでき、家族の面倒も見ることができる)をすごく気に入っているので、在宅勤務でありながらコンフォートゾーンに陥らないようにするため、なるべく日常的に刺激を受けられるよう意識しています。
刺激は仕事内で受けるものだけでなく、仕事外で受けても効果的だと思います。
例えば以下のようなことです。

  • 仕事内の時間
    • カフェやコワーキングスペースで作業する
    • 社内の同僚と雑談する
    • いつもと違う場所にランチにいく(隣駅までチャリで行って新しい店を開拓しています)
  • 仕事外の時間
    • 運動する(週1でテニスしたり、自宅で筋トレをしたりしてます)
    • ブログを書く(最近ブログに自分の考えのアウトプットを初めたのはそういった背景もあったりします)
    • 社外の勉強会に顔を出す
    • 他社の人としゃべる
    • 自分が普段読まない本を読む
    • 同居している家族としゃべる
    • 家族・友人とどこかに出かける
    • その他新しいことに挑戦してみる

 

インターネットでの受動的な情報収集は刺激にならないからか、最近あまり見なくなった気がします。
SNSの投稿はどうしても自身の志向に偏りますし、Androidが自動サジェストする記事(Google Discover)などは自分が検索したキーワードを元にサジェストしてくるだけなので、読んでも新しい発見はないことがほとんどです。

 

在宅勤務している人は、「最近何かマンネリしてきていて活力が減ってきたな…」と感じたら、仕事内でも仕事外でも何か刺激を受けられるようにできないか考えてみるといいかもしれません。